[2018年1月4日]

自分のような偏屈なミュージシャンに、思いもかけずたくさんの方々から誕生日祝いメッセージを頂き、ありがとうございます。恐縮しています。m(_ _)m

 

年末に偶然テレビで、マリンスキー劇場でのチャイコフスキーのバレエ組曲「くるみ割り人形」を一部分ですが観ることができました。

久しぶりに観て、クラシック音楽なのに、こんなに色んな国(民族?)の音楽や文化が取り込まれていたのか!と再認識させられました。

 現代社会では偏狭なグローバリズムが横行しているのに、情報手段が少ない昔の方が豊かな精神世界が育まれてたんじゃないか、と思わざるを得ませんでした。

 それと同時に、晩年の武満徹さんが八ヶ岳高原音楽祭の打ち上げパーティーの後だったかに「チャイコフスキーは本当に素晴らしい!」「ダイアトニック(音階の中の音)しか使ってないのに!」としみじみと語られたことを思い出しました。🎵

 

 話は飛びますが(笑)、これからも真に心と身体に響く音を求め続けていきたいと思います。今後ともお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。🎍     m(_ _)m  吉野弘志

 

 

[2017年1月4日]

謹賀新年

思いもかけないほどたくさんの方々から誕生日祝いメッセージを頂き、恐縮しています。本当にありがとうございました。m(_ _)m これを励みに音楽に精進いたします。

 

そして原発に依存しない新しいエネルギー政策の元、人間が安心して暮らせるようになって経済状況が好転し、もっと多くの人々がライヴハウスに足を運んでくれるようになることに期待します。(笑)
またヨーロッパ列強の過去の植民地政策の負の遺産やパレスチナ問題を省みること無く欧米グローバリズムの価値観を押し付けるだけでは世界の融和は図れません。火に油を注ぐだけではないでしょうか?歴史を学ぶだけでもいい、どんな些細なことでも自分にできることがあればしたいと思います。

 

以上、初夢でした。今年もよろしくお願いいたします。m(_ _)m  ウンババ シェケレ マクンバ〜ッ!

 

                                   吉野弘志

[2016年1月3日]

謹賀新年
 何の準備もできていないまま、(今年は暖かいからなおさらか?)年が明けてしまった。。
もともと子供の頃から、正月には大人たちが古くからのしきたりや格言をウンチクるのが鬱陶しく感じられて正月は苦手だった。
5歳の頃か?、幼稚園には行ってなかったので家で犬や猫と遊んでいることが多かった僕は、せめて教会の日曜学校ぐらいには行かせた方が良いかと、母親が通っていた流川教会に連れて行かれたものの、「神様なんかどこにおるんや!見してみい!」と広島弁で怒鳴って日曜学校の先生の手に噛みついて逃亡したこともあったなあ。
今にして思えば、この頃からバンドマンになることを運命づけられていたのかもしれません。(笑)
 それにしても年末から相次ぐ原発再稼働やテロ対策と称して欧米追従することしか考えられない軽薄なお坊ちゃん政治家たちにはあきれてしまう。ヒロシマ・ナガサキ・チェルノブイリ・福島などの教訓を生かさないでどうする!(もちろん地球温暖化対策も急務)『グローバリズムとはキリスト教を一神教とする欧米中心の拝金主義』(梅原猛)という名言があるが、テロ対策に関しても、古代からシルクロードを通じて中東地域とも交流が深く宗教的には汎神論的な傾向が色濃い日本には欧米諸国とは違う立ち位置があるはずだと思うし、そしてそれは同盟諸国にとっても一つのカードになり得るはず。
今まで、歴史が悪い方向に大きく動く時には、悪いなりに賢く強大な人間が強力なリーダーシップをとってそうなるのかと思っていたが、どうやら違うようだ。新しいエネルギー政策やそれに基づく新しい経済構造のヴィジョンも持たない既得権益グループが寄り集まり目先の利益を求めて、担ぎやすい軽い神輿を担いで暴走しているのが今の日本の状況じゃないだろうか?「軽い神輿だから、、」と国民が油断しがちだからこそ、最も危険な事態かもしれない。
「ただのバンドマンが勝手にほざいていろ」と言われて当然だが、そもそも欧米追従は洋楽ミュージシャンの得意分野。ヨーロッパで生まれた楽譜の再現芸術であるクラシック音楽演奏家はもちろん、僕のようにジャズを志す人間は「アメリカ人のように演奏したい」「黒人のようなノリを身につけたい」「味噌汁を飲んでるようじゃスイングできるようにならないんじゃないか?」などと考え、「舶来」に憧れ「脱日本人」を目指してきた部分が大きい。ところが近年ではモンゴル民謡に触れることで日本民謡の魅力に目覚めたり、ウイグル民謡やトルコ古典曲やアラブ音楽にも血が騒ぐ自分がいる。
あれ?自分は高校生の頃にアルベール・カミュやサルトルの本と同時にジャズを知り、リベラルなジャズマンのつもりでいたんだけど実は保守的な民族主義者だったのかな?
軽い神輿の人々は確か保守とか「美しい国日本」とか言ってたはずだけど、欧米追従で先進諸国の一員のつもりだから、彼らこそリベラルなのかな?(笑)
 権力を持っていようがなかろうが、肩書きがあろうが無かろうが、税金をたくさん納めていようがなかろうが、今ほど国民一人ひとりが「知り」「考え」「行動する」ことを求められている時は無いのだとひしひしと感じる年明けです。                              吉野弘志

「2015年2月14日」Saturday

 

 2004年5月頃?ピアニストの塩谷哲氏のグループで、レバノン・ギリシャ・ヨルダンへ国際交流基金の仕事として演奏旅行した。前年にイラク戦争が始まり、日本も小泉政権下人道支援として自衛隊のイラク派兵を行い、2004年4月にイラク日本人人質事件が起こってから間がない頃だったと思う。

ヨルダンで六日間くらい滞在したホテルがアンマンの Radison SAS。その一年半後にそのホテルを含む三つのホテルが自爆テロ攻撃され60人が死亡。今回の人質事件でISIL(イスラーム国)が釈放を要求していたサジダ・リシャウィ死刑囚はその実行犯の一人だったのだ。そんな経緯もあり色々考えざるを得ない日々が今も続いている。
 

 アラブ音楽を代表する弦楽器ウードがシルクロードを経由して日本に伝わったものが琵琶だと言われているように、日本と中東地域は古代から深い繋がりがあったはず。そしてそこには近代欧米のグローバリズムとは違う魅力を持つ価値観や感性もあるんじゃないか?

例えば音楽の世界では、欧米ではピアノののように音程間隔をある程度平均化することによって記号化も進み和音のヴァリエーションも豊かになり構築感の強さが特徴となり、それに対してアジアなどの民俗音楽にはヨーロッパで切り捨てられたとも言える、ピアノの鍵盤では演奏不可能な微妙な音程感覚やゆらぎを持った不思議な音列がたくさんある。僕自身、バッハやモーツァルトやベートーヴェンなどを演奏するのも、ジャズプレイも快感だし、またドレミファソラシドの概念からはみ出たアジア人の血が呼び醒まされるような音楽も演奏せずにはいられない。

『グローバリズムとはキリスト教を一神教とする欧米中心の拝金主義だ』という梅原猛さんの名言があるが、日本人としてのの先進国意識が『グローバリズム』の持つ問題点から目をそらさせることの無いよう気をつけたいと思う。

 

 そもそもアフリカや中東地域はヨーロッパ列強の植民地だったので、今各地で起きている事態は列強によって定められた国境というものに対する反発が根底にあることによって引き起こされているんじゃないだろうか。また中東問題の根本にはパレスチナ問題があるけれど、実際にイスラエルの隣国レバノンに行った時の印象ではあの地域は地中海気候で本来は地上の楽園のような所。ヨルダン川西岸地域は地球上で初めて農業が興った所なのだそうだ。そんな魅力的な地域だからこそ何千年も前から色んな民族や勢力による争奪戦が行われ、遺跡の上に遺跡が折り重なっている。それこそ8500kmも離れている日本人には簡単には何が正義か判断できることではないだろう。とはいえ、やはりイスラエルの横暴に対するアラブの人々の反発が強いことは理解すべきだと思う。


日本のマスコミは「今まで遠い地域の話だったのに日本が急にテロの標的になって驚きだ!」という認識。1960年代~70年代、日本中で起こった学生運動では「米帝国主義打倒」というスローガンと並んで「パレスチナ解放」を耳にすることもあったが、連合赤軍による「リンチ殺人事件」で幕引きとなった全共闘運動の終焉と共に、パレスチナのことを問題にする思考が日本では自然消滅してしまったようだ。シルクロードに惹かれる日本人は多いだけに残念でならない。

 正しい歴史認識と豊かな感性と冷静な行動力が必要な今。バンドマンにはハードルが高いなあ。。

 

[2015年1月21日]wednesday


あっという間に1月ももう下旬に。。

1月8日に両国門天ホールで行われた「まこたつ・・・」の様子です。

左から、小室等(72) 高瀬麻里子(48) 谷川夢佳(24) 谷川俊太郎(84) 吉野弘志(60) 瀬尾高志(36) 全員ひつじ年という、めでたく楽しいライヴだったのです。

[2014年12月20日]Saturday


一昨日の中野sweet rain での中牟礼貞則さんとのデュオ、『その日その時の演奏がその曲のオリジナル演奏のつもりで弾く、、。(笑)』という中牟礼さんの姿勢に脱帽! ギタリストの廣木光一たちも聴きに来てくれました。  twitterより

[2014年12月11日]Thursday


あす12日(金) は西荻窪 音や金時で 、吉野弘志bass & 西田裕美arabic violin 西田さんの師匠であるアラブ ヴァイオリンの巨匠Abdu Dagir の曲を核に、アラブの古典曲やオリジナルを中心に演奏する予定。 

 演奏予定のアブドゥ師オリジナル・2曲をyoutubeで聴いたところ、どちらも思った以上にテンポが速くリズムのノリも面白い!

驚いたことに、レコードジャケット写真の右下にenjaと書いてある!ドイツ・ミュンヘンのジャズレコード会社「エンヤーレコード」のロゴだ。

エンヤーレコードのプロデューサー・故ホルストウェーバー氏は山下洋輔さんや坂田明さんのレコード制作やヨーロッパツアーのブッキングをしてくれていたので、80年代前半には僕も大変お世話になった。

西田さんによると『あのCDはドイツ人ウード奏者のRoman Bunka が中心になって作っているのです。ジャズのレーベルということは知っていましたが吉野さんともつながりがあったんですね~。』 

 運命的な出会いを感じる曲たち。血肉化しなければ、、。

 

[2014年11月19日]Wednesday

 

新しいエネルギー政策に基づく新しい経済構造と政治理念を求めているのに、マネーゲーム的・既得権益重視の経済改革では国民(消費者)は将来に対する展望も希望も持てない!そんな状況下では消費行動が鈍るのは当然のこと。誰もが求める『美しい国日本』であるためには、核汚染の無いことが最低限の前提ではないのか?

[2014年11月15日]Saturday

 

 かみむら泰一sax, クリス・ヴィーゼンダンガ―piano, 橋本学drums, 吉野弘志bass という顔ぶれでのスイスツアーから帰国して10日あまり。。楽しく充実した日々でした!

 初日10月30日(木)は Uster という、 チューリッヒから電車で20分あまりの小さな町でのコンサート。町立のサロンコンサートホールのような寛ぐ空間には客席の後方にバーカウンターがある。2階には町営の音楽教室があり、ジャズコースも。

 ステンドグラスの入った窓があるゆとりの空間はスイスの澄み切った空気に包まれ、生音がとても心地良い。ベースアンプを少し鳴らしただけでPAは全く使いませんでした。


 風邪気味で喉が痛いという僕に「これが効くのよ」と言ってサルビアのハーブティーを作って下さったオーガナイザーのおばさま、終演後にオーガニックでとても美味しい野菜料理の数々を食べさせて下さったバーレストランのシェフ。温かいもてなしが身に染みました。


[2014年10月11日]Saturday

 

 今日は横浜ジャズプロムナード、ヨコハマNEWSハーバーに、リーダーグループ「MOPTI」セッションで出演。ボランティアスタッフをはじめ、関係者の皆さんの熱意と尽力には本当に頭が下がる。

 

 慌ただしい舞台転換&セッティングの時だが、音響スタッフがベースアンプの前にマイクを立てようとするので、「事前に送ったセッティング表にも書いたようにべース本体の生音をマイクで拾ってください!」と言わざるを得なかった。さらには「記録のために録音しなければならないので、、」ということでベースのピックアップマイク(駒の振動を拾うもの)からライン録りをしようとするので、「録音するならなおさらベース本体の生音をマイクで拾った方が良いです!」と言わざるを得なかった。

 本番ではこちらの意向通りやってもらったようだが、デジタル時代だからこそ、一人ひとりの生音の違いと空気の振動を大切にしたい。。 

[2014年10月1日]Wednesday

 

 広島の出身高校の同窓会事務所が神田にでき、そのオープニングパーティーに3時間遅れで参加。すっかり酔っぱらった20歳年上の中心人物に「被爆者の苦しみが解るか?」と、いきなり絡まれた! 子どもの頃お好み焼きやでたくさん出会ったケロイドで被われたおじさん・おばさん、小学生の時に白血病で死んだ被爆二世の同級生なども知っているが、「解りません!」と答えるしかなかった。。

 神田駅北口にある広島風お好み焼きや「カープ」。すごく美味しいですよ!

[2014年9月24日]Wednesday

 

 今日のサムタイムでの「MOPTIセッション」、いろんな方が聴きに来てくださりスピリチュアルな雰囲気だったなぁ、、。

渡辺隆雄trumpet, 石田幹雄piano, 江藤良人drums。 みんなオープンマインドな人柄なんだけど音楽的な志が高く、だからこそますますオープンマインドになるのかな?

[2014年9月23日]Tuesday・秋分の日

 

 昨夜の渋谷さんとのデュオ、「Star-Crossed Lovers」の他に、ミディアムテンポのCメイジャーブルース「Twitch」も急きょ初めて演奏。一晩のライヴのうち半分くらいがデュークエリントン・ナンバーとなった! 色彩感豊かなエリントンナンバーを渋谷さんとのデュオで演奏するのはとても味わい深い。いつかエリントンナンバーのみでのデュオライヴにもチャレンジしてみたくなった。

 

 今日は西荻窪「音や金時」で、ウード奏者・常味裕司さんを中心にした[アラブ音楽祭り]。そういえば、エリントンの「Carvan」はもちろん、「Isfahan」にもハリーカーネイのバリトンサックスが2小節だけアラビックフレイズを吹く個所が出てくる。

多くのジャズミュージシャンがアラブ音楽に触発された歴史があるんじゃないかな?

[2014年9月21日]Sunday

 

 昨夜のアケタでの渡辺隆雄4、本当にガッツリ手応えを感じた楽しいライヴでした!   渡辺隆雄trumpet, 吉森 信piano, 吉野弘志bass, 外山明drums

オリジナルからアートアンサンブル・オブ・シカゴのレパートリー、そして吉田美奈子曲やスティービー・ワンダーの曲まで、強力(変)なリズムセクションを従えラッパを吹きまくって唇は大丈夫か?(笑)3日後、24日の吉祥寺サムタイムでのMOPTIセッションがますます楽しみだ。

 

 明日はまたアケタでの、ピアノの至宝・渋谷毅さんとのデュオ。エリントンのちょっと風変わりなバラード「Star-Crossed Lovers」を演奏してみようかな? 先日の北九州在住ピアニスト・吉岡かつみさんとのデュオの時に知った曲。

 

[2014年9月16日]Tuesday

 

 一昨日、14日(日)は岡山市のドーナツ化現象で廃校となった「内山下小学校」での「マチノブンカサイ」で、大貫妙子vocal, フェビアン・レザ・パネpiano という顔ぶれで演奏。
 

 きのう15日(月・敬老の日)は山形県鶴岡市の出羽庄内国際村音楽祭で常味裕司アラブ音楽アンサンブルFarhaとして演奏。20年続く国際村の音楽祭は、都会ではなかなか聴く機会が無いような民族音楽的なものを紹介しているそうです。
ルワンダ虐殺でかろうじて自身は難を逃れて、山形大学大学院で農業の勉強をしているという二人の若きルワンダ人もボランティアスタッフにいました。当時、国連難民高等弁務官?だった緒方貞子さんは本当にルワンダのために力を尽くしてくださった!と感謝していました。

 ある意味対照的な二日間でしたが、どちらも多くのボランティアスタッフに支えられた熱いイベントでした。みなさん、ありがとうございました!

[2014年9月3日]Wednesday

 今日の 一門会vol.2、内閣改造でお忙しい中、超満員のお客様に聴きに来ていただきありがとうございました!

 そしてベーシストのみなさん、お疲れさまでした。工藤精・鳥越啓介・安カ川大樹、みんなすごい才能ですね!そして本当にミューズの神に献身的であることを痛感しました。ステージで紹介し忘れてしまいましたが、今回の幹事役・佐藤えりかさん、ありがとうございました。飛び入りしてくださったタップの堀雄太さんも素晴らしかったです。

[2014年9月2日]Tuesday

  一昨日、8月31日の山田詠美さん・奥泉光さんとの朗読セッションも不思議な興奮と緊張感のうちに楽しく終わり、明日9月3日はいよいよ吉野一門会vol.2。

それにしても、ドラムの彰太さんがいないかわりに若手個性派ピアニスト・石田幹雄が加わった朗読セッションは、また新境地だった!

 

 明日はまた、どんな出来事が起こるんだろう? 

 

 

[2014年8月25日]Monday

  おととい土曜日、狭い我が家で、工藤精・鳥越啓介・安カ川大樹とのアコースティックベース4人でのリハーサル。9月3日(水)にある「吉野一門会 第二回」にそなえて多忙な3人が奇跡的に揃った。

 大げさなタイトルが付いているが決してそんな名前の圧力団体があるわけではなく(笑)、あるお客さんの『吉野さんの元弟子はたくさんいらっしゃるんですね!ベースだけのライヴを聴いてみたい。。』という一言から始まったもの。

 

 5月に実現した第一回は、佐藤えりか・佐藤ハチ恭彦・水谷浩章という、これまた大活躍中の個性的なメンバーによるライヴで、満席のお客さんにも支えられてお互いにとても良い刺激を受けた。(と思っているのは自分だけ?笑)

 

 今回も一人ひとりの個性が全く違うので、とっても楽しみ!

[2014年8月2日]Saturday

 昨日は「Tuff Beats 10th Anniversary Party @ 横須賀・かねよ食堂」に出演。『食堂』だから屋内でエアコンも効いているだろうと思い普段使っているイタリア製オールド楽器「フィオリーニ」を持って行ったが、実体は殆どいわゆる「海の家」。一瞬眼が点になったが、共演させていただいた与世山澄子さんの歌に感動!沖縄の米軍キャンプでアメリカ本土からの有名ビッグバンドをバックに歌ってこられた歴史と人格を感じた。 

 アコースティック弦楽器にはちょっと厳しい環境だったが(笑)独特の温かくオープンな雰囲気を持った『かねよ食堂』、そして沖縄を代表する民謡歌手・大城美佐子さんや大工哲弘さんを始めとする素晴らしいミュージシャンたち、そして本当に音楽を大切にして下さったお客さんやスタッフのみなさん。素晴らしいイベントでした!ありがとうございました。

[2014年8月1日]Friday

 昨夜は御歳81(?)歳、ジャズギターの巨匠・中牟礼貞則さんとデュオ。スタンダード曲を中心としていわゆるジャズイディオムの曲を演奏したが、飽くことのないチャレンジ精神といつもながらの飄々としたたたずまいに感服!

 サックス奏者ソニー・ロリンズの名盤「橋」で一躍脚光を浴びたギタリストのジム・ホールが、それ以前にフリューゲルホーン奏者アート・ファーマーのLPに収録されたスウェーデン民謡で演奏したコードワークがいかに革新的・衝撃的であったか、まるで昨日のことのように語って下さった。。

[2014年7月18日]Friday

 数日前にジャズベースの巨人チャーリー ヘイデンが亡くなった!常に先鋭的でありながらも、どこか懐かしさを感じさせる温かさを持ったそのプレイ。最期までその姿勢がブレることは無かった。合掌。

 昨夜 ニューヨーク生まれ育ちのドラマー、マイク レズニコフ氏から聞いた話だが、チャーリー ヘイデンは子どもの頃(15~6歳?)ポリオに罹り、カントリーミュージック家族の中で唄が歌えなくなってベースに転向したのだそうだ! 二年くらい前からまたポリオのせいか食べ物が喉を通らなくなり流動食のみに、最近ではそれも無理になって点滴で栄養を摂るのみだったそうだ。

[2014年6月26日]Thursday

 昨夜は「雨月の意匠」箏の柳井美加奈さんとのデュオ、柳井さんのたおやかな音色(ねいろ)と決してデジタル的ではないリズムと間の取り方に感服!洋楽的な曲を演奏しても、邦楽の持つ深い奥行き感がまるで人影のようについて来る、、。素晴らしかった。

 

 今日は僕も教えているホットミュージックスクールが購入することになった3本目のコントラバスを、高田馬場の「弦楽器の山本」から秋葉原の学校まで運搬。「夜はコンビニでバイトしながらプロを目指している生徒が学校で存分に練習できないようでは困る!もう一本良い楽器を見つけてくれないか?」という校長の要請に感服!その情熱が通じたのか、値段のわりにずいぶん良い楽器にめぐり会えた!感謝。

[2014年6月12日]Thursday

 今夜はフラメンコの小林伴子さんのダンスレッスンを見学。ギターの生伴奏付きで、とても音楽的なレッスンだった! ダンスと言えば打ち込み音源に合わせて踊るものが増えたように思うが、フラメンコのリズムの多彩さと表現力の豊かさを改めて強烈に実感。

[2014年6月7日]Saturday

 5月に収録した、オンドマルトノ奏者・原田節さんのインターFM番組「Oh!Boy」のオンエアーは、6月8日(日)PM9:00~ と 6月15日(日)PM9:00~ だそうです!

InterFM : インターFM [ 76.1MHz TOKYO / 76.5MHz YOKOHAMA / 79.5MHz NAGOYA ]

www.interfm.co.jp

[2014年6月3日]Tuesday

 先週土曜日は下北沢レディージェーンで、ヴォーカルの蜂谷真紀さんと俳人の鳥居真里子さんとのセッション。とても刺激的ながら自然体の面白いライヴだった!

 鳥居さんは俳句らしく自然との関わりの息遣いを強く感じさせてくれながら、その句にはなぜかポップな趣もあり、たくさんの刺激を頂いた体感。。決してエキセントリックな言葉は使われてはいないのに、、、

 そして演奏との同時進行での即興俳句コーナーの素晴らしさ!超人的な即興音楽家と共演したようなインスピレーションをたくさん頂きました。終演後には「即吟の女王」との呼び声もかかって、背中に「将棋の駒に『吟』の刺青」が彫ってあるのかも、と思ったほどだった。

 蜂谷さん、本当にありがとう!

 

6月5日はアケタの店でピアノの渋谷毅さんとのデュオです。

[2014年5月24日]Saturday

 今日は 甥の結婚披露パーティーで、ブラジルの大歌手エリスレジーナのレパートリー「Romaria(ホマリア)」をベースソロで演奏。内面に凄いパワーを持った曲だけにぐったり疲れた!、、、  アケタの店深夜の渋谷毅さんピアノソロを聴きに行きたかったが、余力が残ってなかったのが残念!

[2014年5月19日]Monday

 吉野弘志 一門会vol.2 が決定!

9月3日(水) 西荻窪 音や金時03-5382-2020 で、工藤精・鳥越啓介・安カ川大樹・吉野弘志という四人ベース。みんな獅子奮迅の大活躍をしているのに、よく調整できたものだ。。 佐藤えりかさん、ありがとう。

[2014年5月18日]Sunday

 今日は夕方から、オンドマルトノ奏者・原田節さんがパーソナリティーを務めるInterFM番組「Oh!Boy」にゲストとして出演(収録)、トークの合間に「彼岸の此岸」やベースソロ「OnBass」、揚琴の名手・張林さんとのデュオ「新疆風謡」などのCDをかけていただいた。原田さんはクラシック音楽の世界に軸足を置く方だが、音楽に目覚めたのはビートルズの衝撃によるものだったそうだ。話を聞けば聞くほど生々しさを大切にするロック精神に溢れたミュージシャンだ!

 予定では、6月に2週に渡って日曜夜にオンエアーされそうだ。乞うご期待!

[2014年5月12日]Monday

 もう10日前になるけど、音や金時での吉野一門会vol.1+(佐藤えりか・佐藤ハチ恭彦・水谷浩章・吉野弘志)ウッドベース4人によるライヴの曲順です。えりかさんはClareanaでヴァイオリンも、ハチ君はOrange was the color...でアルトサックスも披露してくれました。

「1stステージ」

1.舟の丘                全員           吉野弘志

2.Crepuscule with Nellie       水谷・吉野デュオ   Thelonious Monk

3.Clareana                                全員         Joyce

4.Orange was the Color of Her Dress  全員                             Charles Mingus

5.La  galanay del Mar                          全員

「2ndステージ」

1.インプロヴィゼーション~The Peacocks  佐藤恭彦ソロ    Jimmy Rowles

2.Scarerika de oro                              佐藤えりか・吉野デュオ

3.溢れ出る涙             全員         Roland Kirk

4.Silence                                               全員         Charlie Haden

5.竹                 全員         吉野弘志

アンコール. 遥かな土地の蜃気楼     全員         モンゴル民謡

[2014年5月1日]Thursday

 明日はいよいよ、吉野一門会(笑)vol.1+ のライヴ。元弟子の水谷浩章君が幹事役で、佐藤えりか、佐藤ハチ恭彦という実力者揃いでのベース四人の演奏。

 今までクラシック・現代音楽・ジャズ、それぞれの分野でコントラバス カルテットに参加した経験はあるが、自分が中心となってのコントラバス カルテットは生涯初めてのこと。クラシックかぶれでもないし、楽器オタクでもないので今まで避けて来た。(笑) でも今回のように、アドリブを重視しながらもアンサンブルするところはきちんとするのは面白い!一人ひとりの個性が全く違うので良い刺激をもらっている。

 このような機会を作ってもらったことに感謝。。

 

[2014年4月18日]Friday

 今朝、『横道坊主』や『橋渡し』のべーシスト橋本潤氏の葬儀があった。15年以上前、何年間かコントラバスのレッスンを受けに来ていた。四歳しか違わないが元弟子ということで、先立たれた感がしてしまう。

 ロックミュージシャンらしい反骨精神を持ちながらも、本当に人に優しいヤツだった。。。    合掌

[2014年4月14日] Monday

昨日は、28日に国立能楽堂で行われる笛の一噌幸弘コンサートのリハーサル。能の古典「八島(屋島)」の最後の部分を、宝生流シテ方の佐野登さんの謡と能管とベースで演奏するプログラムもあります。安易なおどろおどろしいセッションではなく、原曲の持つ深い空気感を大切にしたベースのアプローチを模索中です。

 それにしても謡は四拍子を基本にしながらも多くのシンコペーションや複雑な譜割りを含んでいて、いかにもパキパキした昨今の打ち込みポップスには無い含蓄のあるインテンポ感を持っているんですねえ!

28日(月) 国立能楽堂 一噌幸弘「百花繚乱」 一噌幸弘・武田朋子・山田路子(能管・他), 佐野登(能楽宝生流シテ方),
吉野弘志(ウッドベース), 望月太喜之丞(邦楽打楽器)   18時45分開演

 

 

[2014年4月10日」

もう一つ、ギタリスト中牟礼貞則さんのエピソードです。中牟礼さんの愛用ギター(1950年代製ギブソン)が古いわりにとても綺麗なので「何度もオーバーホールされてるんですねえ!」と言うと、「オーバーホールしたことはないんですよ。『今日は xxさんとのライヴだからよろしくね、、』とギターに話しかけながら毎日柔らかい布で拭いてるだけなんです。」とのこと。 もう土下座するしかありません!!